西安 2日目 海家牛肉面から老米家泡馍へ・・パオモーのハシゴ

回民街散策も午後遅めになるとお腹に余裕が出てきた。となれば目指すはパオモーの店である。どうやら回民街には無数のパオモーを提供する店がある。流行っていそうな数件のパオモーの店先を行ったり来たりして散々悩んだ挙句、もっとも観光色の強いストリートにある一軒に入った。

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それがこの海家牛肉面 hai3jia1niu2rou4mian4 だ。今考えてみると泡馍の一字も入ってない店名だったのだが、立てかけた看板には書いてある。なぜここを選んだのか? 一見さんらしく雰囲気に惹かれるところがあったのかもだが、数年前のことなのでもはや思い出せない。

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もちろん頼んだのはパオモーだ。最初の店と見た目からして違う。こっちはモーは細かく賽の目にちぎられて最初からスープに入っている。白濁したスープの雰囲気だって全然違うし、まるでラーメンのチャーシューのように牛肉が並ぶところは飾り気すら感じる仕上がりではないか。ちなみに横の小さなお皿はニンニクの甘酸っぱい酢漬けこと糖蒜 tang2suan1 です。

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しかし味は微妙だ。スープを吸ったはずのモーは妙に固く馴染まず、そのスープもわざとらしい感じで、上に乗った牛肉もハーモニーを奏でるには程遠い。ここでようやく、モーが包丁で切ってあることに気がついた。形の揃った賽の目状のモーは、作るところは見てないけど、多分そういうことなのだ。もちろん僕は西安に来る前からモーを手で千切るという作法は知っていて、それがやりたくて来たわけから、西安初心者とはいえここは納得するべきではない。ニンニクを一口かじった後、ほぼ残した状態で店を出た。

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さてどうしたものか、心中かなり焦るが、実は数軒隣にも気になるパオモーの店があった。それがこの 老米家泡馍 lao3mi3jia1pao1mo2 である。妙にファンシーな看板に不安もないではないが、歩き疲れた上にパオモーを目の前にして食べずに出てきた人間には、もはや選択肢など無い。

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羊肉のパオモー、羊肉泡馍 yang2rou4pao1mo2 を注文する。他の店もそうだが、同じ羊肉のパオモーでも具材によって松竹梅があるみたいで、自分が選んだのは松に相当するメニューだ。値段はたぶん20元台。注文してテーブルに着くと、写真のように丼とモーだけがやってくる。小ぶりだが端正と表現したい色白のモーの上には优 you1(日本語だと優劣の優)の印がある小さな札が。以下、写真と共に説明していこう。

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そんなわけでここからは周囲の人々がどうするかを横目で盗み見つつ進めた行程だ。まずはテーブルに運ばれたモーを黙々と指で千切って、丼の中に入れていく。ここのモーはみっしりと硬めでモソモソ系というか、最初に食べたフガフガ系のモーとはかなり雰囲気も違う。今見るとモーの千切り方にまだまだ恥じらいが見えるが(笑)、写真の状態まで千切るのに軽く5分はかかるのではないだろうか。

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千切り終わった客は、丼を持って厨房へと向かう。丼と札は引き取られ、代わりに写真のような番号札を渡されるのだ。一階の29番さん。

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テーブルに戻って待つこと数分、店員がスープと具が注がれて完成したモーを運んでくる。そう、最初の札は松竹梅のどのスープを入れるかを、後で渡された番号札は他の人が千切ったモーと取り違えないようにするためのものだったのだ。そしてこの店のパオモーは美味かった! ちょっと味噌っぽいスープに春雨、万能ネギ、木耳、豆腐の一種、羊肉、わずかにフェンネルのような香り、そしてモーが渾然一体に溶け合っている。

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ピリ辛ペーストも味の奥行きを増してくれる。

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しばらく食べているとモーがどんどんスープを吸って、後半は汁気が無くなるのが玉にキズだが、旨味を吸ってモチっとしたモーの食感はなんだかパスタみたい。食後にやってくる濃厚な羊の甘い香りも素晴らしい。やや濃いめの味なので、お腹が減った時に来たい店だが、ようやく出会えた正統派のパオモーに感無量であります。
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by tadodays | 2016-01-28 22:12 | 西安旅行
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